オラクルデータベースのバージョン
まず、オラクルデータベースには、Windows等のOSのようにバージョンが存在します。
例えばWindowsにも、Windows 8、Windows 10、Windows 11のようにバージョンがありますが、オラクルデータベースにもバージョンが存在します。
以下が主に現在使用されている主なオラクルデータベースのバージョンです。
- Oracle Database 11g Release 1(11.1)
- Oracle Database 11g Release 2(11.2)
- Oracle Database 12c Release 1(12.1)
- Oracle Database 12c Release 2(12.2)
- Oracle Database 18c
- Oracle Database 19c
- Oracle Database 21c
数字の通り、Oracle Database 11g Release1(11.1)が最も古いバージョンであり、最新のバージョンがOracle Database 21cです。
2024年中にOracle Database 23aiというバージョンのリリースも予定されています。
また、各バージョンに応じてサポート期間が設けられており、18cまでのバージョンではPremier Supportと有償のExtended Supportと呼ばれるサポートが終了しています。
18cまでのバージョンは一切のサポートが終了しているわけではなく、Sustaining Supportと呼ばれるサポートは提供されていますが、新規で見つかった不具合に関しての原因調査は行われません。
現在は新規で見つかった不具合がサポートされるPremier SupportおよびExtended Supportが提供されているOracle Database 19cが現役で使用されているバージョンではないかと思われます。
これから使用したいアプリケーションがOracle Database 18cまでのバージョンにしか対応していない、等の特別な理由がない限り基本的にはOracle Database 19c以降のバージョンでインストールする方が良いでしょう。
各サポートに関しての詳細は以下です。
- Premier Support : Oracle Database、Orecle Fusion Middleware、Orecle Applications に関して、通常出荷開始(GA)日から5年間、包括的なメンテナンスとソフトウェア・アップグレードを提供します。
- Extended Support : Oracle Database、Oracle Fusion Middleware、Oracle Applicationsに関する延長メンテナンスとアップグレードの追加料金での提供により、データベース、ミドルウェア、アプリケーションのアップグレードを戦略的に実現することができます。
- Sustaining Support : お客様がOracleソフトウェアを使用する限り、メンテナンスの提供で、投資が最大限に保護されます。オラクルのオンライン・サポート・ツールへのアクセス、アップグレード権、既存のプログラム修正、技術サポートのエキスパートによる支援などをご利用いただけます。
ソフトウェアのLifetime Support
そのバージョンがリリースと同時に開始されるのがPremier Supportです。既存で確認されている不具合はもちろん、新規で発見された不具合についてもOracle社で調査され、不具合を修正するためのパッチも提供されます。
オラクルデータベースのエディション
オラクルデータベースには主にEnterprise EditionとStandard Edition 2と呼ばれる2種類のエディションが存在します。
Enterprise Editionは大規模な環境向けで、高可用性、セキュリティ、パフォーマンス管理、高度な分析機能など、Enterprise Editionでしか利用できない機能があります。
それと引き換えStandard Edition 2は小規模な環境向けで、Enterprise Editionと比べると使用できる機能が少ない代わりにライセンス料が安く済みます。
以下が主な違いです。
1. Oracle Database Enterprise Edition (EE)
- 対象: 大規模なエンタープライズ環境向け。
- 主な特徴:
- 最高レベルの機能と拡張性、パフォーマンスを提供。
- 高可用性、セキュリティ、パフォーマンス管理機能を含む。
- オプションとして Real Application Clusters (RAC)、Data Guard、Partitioning などの追加機能が利用可能。
- 高度な分析機能、マルチテナントアーキテクチャなどもサポート。
- フルセットの管理およびパフォーマンスチューニングツールが利用可能。
用途: ミッションクリティカルなシステム、大規模なデータベース、ビジネスインテリジェンス、リアルタイムのトランザクション処理など。
2. Oracle Database Standard Edition 2 (SE2)
- 対象: 中小企業やミドルスケールのシステム向け。
- 主な特徴:
- コストパフォーマンスに優れた基本的な機能を提供。
- 小規模なクラスタリング(2ソケットまでのハードウェア)での Real Application Clusters (RAC) がサポートされるが、Enterprise Edition より制限が多い。
以下が、Editionで使用できる機能やライセンスについての情報です。(19c)
データベース・ライセンス情報ユーザー・マニュアル
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