Oracle EM13.5 アーキテクチャ徹底解説【構成要素と通信経路の全体像】

EMCC

Oracle Enterprise Manager Cloud Control 13.5(EM13.5)を導入・運用する際、各コンポーネントがどのように連携しているかを理解することは、トラブルシューティングやサイジングにおいて不可欠です。本記事では、公式ドキュメント(一次情報)に基づき、管理エージェントからリポジトリDBまでの全体像を解説します。

また、最新の Enterprise Manager 24ai のリリースについても触れ、進化し続ける EMCC の全体像を明らかにします。

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結論・EM13.5 アーキテクチャの要点

  • OMA (Management Agent): 各ターゲットホストに常駐し、メトリック収集とデプロイを担う。
  • OMS (Management Service): WebLogic上で動作するJ2EEアプリケーション。エージェントとの通信を制御。
  • OMR (Management Repository): 収集データや構成情報を保存するデータベース(19c等を推奨)。
  • Console: ブラウザ経由でOMSにアクセスするUI層。

EMCCでできること(主要機能)

EMCC は単なる監視ツールではなく、Oracle システム全体のライフサイクルを管理する統合プラットフォームです。

  1. 統合監視と診断:
    • データベース、ホスト、ミドルウェアのパフォーマンスをリアルタイム監視。
    • ADDM(自動データベース診断アドバイザ)によるボトルネック特定。
  2. ライフサイクル管理:
    • パッチ適用(Patch Plan)やアップグレードの自動化。
    • ゴールド・イメージを使用したプロビジョニング。
  3. コンプライアンスとセキュリティ:
    • 業界標準(CIS等)に基づく構成チェックと自動修復。
    • 機密データのマスキングやサブセット作成。
  4. ハイブリッド・クラウド管理:
    • オンプレミスと Oracle Cloud Infrastructure (OCI) の一元管理。

図解:全体アーキテクチャと通信経路

以下に、EMCC の全体構造をテキスト図で示します。

  [ 管理者ブラウザ ]
          |
  (HTTPS: 7803) <--- コンソール・アクセス
          |
   +------V--------------------------+
   |  Oracle Management Service      |
   |  (OMS / WebLogic Server)        |
   +------|------------------^-------+
          |                  |
   (SQLNet: 1521)     (HTTPS: 4903) <--- エージェントからのアップロード
          |                  |
   +------V---------+   +----|------------------------------+
   |  Management    |   |  Managed Host (Target)            |
   |  Repository    |   |  +-----------------------------+  |
   |  (Oracle DB)   |   |  |  Oracle Management Agent     |  |
   +----------------+   |  |  (OMA)                      |  |
                        |  +-------------|---------------+  |
                        |       (メトリック収集)             |
                        |  +-------------V---------------+  |
                        |  | Target (DB, WLS, Host etc.) |  |
                        |  +-----------------------------+  |
                        +-----------------------------------+

通信プロトコルとポート番号

通信元通信先プロトコルデフォルト・ポート用途
ブラウザOMSHTTPS7803管理コンソールの操作
OMA (Agent)OMSHTTPS4903収集データのアップロード
OMSOMA (Agent)HTTPS3872エージェントのステータス確認
OMSOMR (DB)SQL*Net1521メタデータの保存・読込

最新情報:Enterprise Manager 24ai について

現在、最新版として Enterprise Manager 24ai がリリースされています。

  • AIによる運用効率化: AIを活用した異常検知や、フリート管理の自動化が強化されています。
  • Oracle Database 23ai 対応: 最新の AI データベース機能をフルサポート。
  • セキュリティ強化: 最新の TLS プロトコルやパスワード管理ポリシーが適用されています。
  • OCI連携の深化: 自律型データベース (Autonomous Database) とのシームレスな統合。

FAQ

Q1: エージェントが停止すると、ターゲットも停止しますか? A: いいえ、ターゲットの稼働には影響しません。ただし、監視や通知は停止します。

Q2: 1つのOMSで何台のエージェントを管理できますか? A: サイジングによりますが、標準構成で数百台から数千台のターゲットが目安です。

Q3: EM13.5 から 24ai への移行は可能ですか? A: はい、規定のアップグレード・パスに従って移行可能です。リポジトリDBのバージョン要件(19c以降推奨)に注意してください。

まとめ

  • OMA・OMS・OMR の3層構造が基本。
  • 監視だけでなく、ライフサイクル管理やセキュリティが強み。
  • 最新の 24ai では AI 統合と最新DBへの対応が進んでいる。

[参考]
Oracle Enterprise Manager Cloud Control 13.5 – はじめに

本記事は Oracle Enterprise Manager Cloud Control 13.5 および 24ai を対象に解説します(他バージョンは画面や既定値が異なる場合があります)。

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