Oracle Database では、ログインユーザーごとにセッション単位の初期化パラメータを自動変更することが可能です。AFTER LOGON トリガーと ALTER SESSION を組み合わせることで、ログイン時にユーザーごとの設定を自動で適用できます。
この記事では、一般ユーザーでも簡単に設定の変更を確認できる NLS_DATE_FORMAT を対象に、具体的な手順と確認方法を解説します。
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💡この記事のゴール
- ログインユーザーごとにセッション設定を変える方法を知る
- ALTER SESSION をトリガーで自動実行する方法を学ぶ
- 一般ユーザーでトリガーの動作を簡単に確認する
🔍変更前の状態を確認(初期フォーマット)
まず、ログイントリガーを作成する前に、SYSDATE の表示形式を確認しておきましょう。
SQL> SELECT SYSDATE FROM dual;
SYSDATE
--------
25-06-29
このように、デフォルトでは日付は RR-MM-DD 形式で表示されます。
🛠ステップ① USER_A を作成(必要な場合)
CREATE USER user_a IDENTIFIED BY password;
GRANT CONNECT TO user_a;
🛠ステップ② DBAユーザーでログイントリガーを作成
CREATE OR REPLACE TRIGGER trg_logon_set_nls
AFTER LOGON ON DATABASE
BEGIN
IF USER = 'USER_A' THEN
EXECUTE IMMEDIATE 'ALTER SESSION SET NLS_DATE_FORMAT = ''YYYY-MM-DD HH24:MI:SS''';
END IF;
END;
/
✅ このトリガーは
SYSユーザーなどの DBA権限 が必要です。AFTER LOGON ON DATABASEは全ユーザーに影響を与えるため、必ずIF USER = 'USER_A'のように条件分岐を入れてください。
✅ステップ③ 一般ユーザーでログインして確認
SQL> CONNECT user_a/password
接続されました。
SQL> SELECT SYSDATE FROM dual;
SYSDATE
-------------------
2025-06-29 15:52:01
✅ SYSDATE の出力が YYYY-MM-DD HH24:MI:SS 形式に変わっていれば、ログイントリガーが正しく動作していることが確認できます。
🖼構成イメージ(テキスト図)
┌──────────────┐
│ USER_A │──┐
└──────────────┘ │ connect user_a/password
▼
┌────────────────────┐
│ AFTER LOGON TRIGGER│
└────────────────────┘
▼
┌────────────────────────────────────────────┐
│ ALTER SESSION SET NLS_DATE_FORMAT = │
│ 'YYYY-MM-DD HH24:MI:SS' │
└────────────────────────────────────────────┘
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🧪応用:他にも設定できるセッションパラメータ
| パラメータ名 | 確認方法 |
|---|---|
NLS_LANGUAGE | SELECT USERENV('LANGUAGE') FROM dual; |
NLS_TERRITORY | SELECT USERENV('LANGUAGE') FROM dual; |
NLS_NUMERIC_CHARACTERS | SELECT TO_CHAR(1234.56) FROM dual; |
📌注意点まとめ
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| トリガー影響範囲 | AFTER LOGON ON DATABASE は全ユーザーに発動する |
| ユーザー指定 | IF USER = 'ユーザー名' THEN で限定処理を行う |
| 権限 | トリガー作成には DBA 権限が必要 |
| 確認方法 | 一般ユーザーで SELECT SYSDATE FROM dual; を実行するだけでOK |
✅まとめ
| 内容 | 説明 |
|---|---|
| 方法 | ログイントリガー+ALTER SESSION を使ってNLS_DATE_FORMATを変更 |
| 対象 | USER_Aログイン時にだけ自動的にフォーマット変更 |
| メリット | 一般ユーザーでも SELECT SYSDATE FROM dual で確認できる |
| 注意 | IF分岐とDBA権限が必要 |




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