2025年10月に発表された最新の長期サポート(LTS)リリース Oracle AI Database 26ai。 本バージョンでは、SQL で Oracle BOOLEAN データ型がネイティブサポートされています(旧 23ai の機能を継承・強化)。これまで NUMBER(1) や CHAR(1) で代用していたフラグ管理が、ブーリアン型(論理型) の導入によって劇的にシンプルになります。
本記事では、初心者向けにその仕組みと 26ai 環境 での使い方を解説します。
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結論・最短手順
Oracle AI Database 26ai で BOOLEAN 型を使うための最短リストです。
- 環境確認:
v$version等でバージョンが 26ai(内部バージョン 23.26以上)であることを確認する。 - テーブル作成: 列定義に
BOOLEANを指定する(例:is_active BOOLEAN)。 - データ登録: 値として
TRUEまたはFALSEを直接 INSERT する。 - 検索: WHERE 句で
col IS TRUEやcolそのものでフィルタリングする。
1. 背景:26ai と BOOLEAN型
Oracle AI Database 26ai とは?
従来の「Oracle Database 23ai」を置き換える形で登場した、AI機能を全面的に強化した最新のデータベースです。
- 名称: Oracle AI Database 26ai
- 位置づけ: 新しい長期サポート(LTS)版
- 特徴: 23ai の機能を完全継承しつつ、AI Vector Search の強化や量子耐性暗号(PQC)への対応が含まれます。
BOOLEAN(ブーリアン)型とは?
「真(True)」か「偽(False)」のどちらかの状態だけを持つデータ型です。
初心者向けイメージ
- ON =
TRUE(正しい、有効、はい)- OFF =
FALSE(誤り、無効、いいえ)従来必要だった「0/1」や「Y/N」への変換処理が不要になり、アプリケーション(Java/Python等)の
boolean型と直接マッピングできるようになりました。
どんな時に使う?(活用シーン)
BOOLEAN型は、以下のような「二者択一」の状態管理に最適です。
- ステータス管理: 会員の有効/無効、記事の公開/非公開、削除フラグ(論理削除)
- 設定スイッチ: メール通知のON/OFF、ダークモードの利用有無
- チェック結果: 本人確認済みか(is_verified)、支払済みか(is_paid)
- JSON連携: アプリケーションから受け取った JSON データの
true/falseをそのまま保存する場合
2. 手順・実装(ユーザー作成から実行まで)
Oracle Linux 上の Oracle AI Database 26ai を想定し、実機で動作する手順を解説します。
前提条件
- OS: Oracle Linux 8/9 など
- DB Version: Oracle AI Database 26ai (Enterprise / Free)
- 接続ツール: SQL*Plus (19c以降の新しい版推奨) または SQLcl
※注記: Oracle Database Free 環境について 本記事の手順は Oracle Database 26ai Free (Developer Release) での動作を想定していますが、Free 版はリソース制限(CPU/メモリ/データ量)があり、Enterprise Edition とは一部の挙動やパフォーマンス特性が異なる可能性があります。商用環境への適用の際は、正式なライセンス版での検証を推奨します。
手順1: 検証用ユーザーの作成と権限付与
管理者権限(sys)でログインし、PDB に検証用ユーザー demo_bool を作成します。
-- 1. SYSユーザーで接続
-- 26ai (旧23ai系) のPDBサービス名を指定します
CONN sys/password@localhost:1521/freepdb1 AS SYSDBA
-- 2. ユーザー作成
CREATE USER demo_bool IDENTIFIED BY "Welcome_26ai_Test#" QUOTA UNLIMITED ON users;
-- 3. 必要な権限の付与
-- IDENTITY列作成に必要なシーケンス権限等を含むRESOURCEロールを付与します
GRANT CONNECT, RESOURCE TO demo_bool;
-- 4. 作成したユーザーで接続
CONN demo_bool/"Welcome_26ai_Test#"@localhost:1521/freepdb1
解説: コマンドの意味
CREATE USER ... QUOTA UNLIMITED ON users: ユーザーを作成し、usersという保存領域(表領域)にデータを無制限に書き込める許可を与えています。GRANT CONNECT, RESOURCE:
CONNECT: データベースに接続するための基本的な権限です。RESOURCE: テーブルやシーケンスを作成するなど、開発に必要な一連の権限セット(ロール)です。
手順2: BOOLEAN型を持つテーブルの作成
列定義で BOOLEAN を指定します。
CREATE TABLE user_settings (
user_id NUMBER GENERATED BY DEFAULT AS IDENTITY PRIMARY KEY,
user_name VARCHAR2(50),
is_premium BOOLEAN, -- プレミアム会員かどうか
has_notify BOOLEAN DEFAULT TRUE -- 通知を受け取るか(既定値TRUE)
);
解説: コマンドの意味
GENERATED BY DEFAULT AS IDENTITY:user_id(会員番号など)を自動採番する設定です。データを挿入するときに番号を指定しなくても、1, 2, 3… と自動で連番が振られます。BOOLEAN DEFAULT TRUE: 値を指定せずにデータを登録した場合、自動的にTRUE(ON)を設定します。「設定漏れがあればとりあえず有効にしておく」といった運用で便利です。
SQL> CREATE USER demo_bool IDENTIFIED BY "Welcome_26ai_Test#" QUOTA UNLIMITED ON users;
User created.
SQL> GRANT CONNECT, RESOURCE TO demo_bool;
Grant succeeded.
SQL> CONN demo_bool/"Welcome_26ai_Test#"@localhost:1521/freepdb1
Connected.
SQL> SHOW USER
USER is "DEMO_BOOL"
SQL> SHOW CON_NAME
CON_NAME
------------------------------
FREEPDB1
SQL> CREATE TABLE user_settings (
2 user_id NUMBER GENERATED BY DEFAULT AS IDENTITY PRIMARY KEY,
3 user_name VARCHAR2(50),
4 is_premium BOOLEAN,
5 has_notify BOOLEAN DEFAULT TRUE
6 );
Table created.
SQL> DESC user_settings
Name Null? Type
----------------------------------------- -------- ----------------------------
USER_ID NOT NULL NUMBER
USER_NAME VARCHAR2(50)
IS_PREMIUM BOOLEAN ★
HAS_NOTIFY BOOLEAN ★
SQL>
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手順3: データの INSERT(登録)
TRUE / FALSE キーワードをそのまま使用します。
-- 1. 基本的な登録
INSERT INTO user_settings (user_name, is_premium, has_notify)
VALUES ('Tanaka', TRUE, FALSE);
-- 2. デフォルト値の利用(has_notify は TRUE になる)
INSERT INTO user_settings (user_name, is_premium)
VALUES ('Suzuki', FALSE);
-- 3. コミット
COMMIT;
解説: コマンドの意味
VALUES (..., TRUE, FALSE): BOOLEAN型の列には、文字列を表す引用符(シングルクォーテーション')を付けずに、そのままTRUEやFALSEと記述します。これは数値の1や2をそのまま書くのと同じ感覚です。
SQL> INSERT INTO user_settings (user_name, is_premium, has_notify)
2 VALUES ('Tanaka', TRUE, FALSE);
1 row created.
SQL> INSERT INTO user_settings (user_name, is_premium)
2 VALUES ('Suzuki', FALSE);
1 row created.
SQL> COMMIT;
Commit complete.
SQL> SELECT * FROM user_settings;
USER_ID USER_NAME IS_PREMIUM HAS_NOTIFY
---------- ---------- ----------- -----------
1 Tanaka TRUE FALSE
2 Suzuki FALSE TRUE
SQL>
3. 実行例:スマートな検索と更新
SQL 文が自然言語(英語)に近づき、可読性が向上します。
SELECT(検索)の改善
-- 読み方:もし is_premium が TRUE ならば選択せよ
SELECT * FROM user_settings WHERE is_premium IS TRUE;
-- または、単に列名を書くだけでもOK(26ai/23ai共通の機能)
SELECT * FROM user_settings WHERE is_premium;
解説: コマンドの意味
WHERE is_premium IS TRUE: 「プレミアム会員である(値が真である)」データを抽出します。WHERE is_premium: 上記の省略形です。「is_premium が成立する場合」という意味になり、非常に直感的な記述が可能です。逆に「プレミアム会員ではない」場合はWHERE NOT is_premiumと書けます。
SQL> SELECT * FROM user_settings WHERE is_premium IS TRUE;
USER_ID USER_NAME IS_PREMIUM HAS_NOTIFY
---------- ---------- ----------- -----------
1 Tanaka TRUE FALSE
SQL> SELECT * FROM user_settings WHERE is_premium;
USER_ID USER_NAME IS_PREMIUM HAS_NOTIFY
---------- ---------- ----------- -----------
1 Tanaka TRUE FALSE
SQL>
UPDATE(更新)と論理演算
NOT 演算子で値を反転させることができます。
-- Suzukiさんの通知設定を反転させる(TRUE→FALSE / FALSE→TRUE)
UPDATE user_settings
SET has_notify = NOT has_notify
WHERE user_name = 'Suzuki';
-- 結果確認
SELECT user_name, has_notify FROM user_settings;
実行結果イメージ:
SQL> UPDATE user_settings
2 SET has_notify = NOT has_notify
3 WHERE user_name = 'Suzuki';
1 row updated.
SQL> SELECT user_name, has_notify FROM user_settings;
USER_NAME HAS_NOTIFY
---------- -----------
Tanaka FALSE
Suzuki FALSE ★
SQL>
解説: コマンドの意味
SET has_notify = NOT has_notify: 現在の値がTRUEならFALSEに、FALSEならTRUEに書き換えます。「スイッチをパチっと切り替える」操作をSQL一行で表現できる便利な書き方です。
(注: SQLPlusの設定により TRUE/FALSE ではなく 1/0 と表示される場合があります)*
4. トラブルシューティング
| エラーコード | エラーメッセージ(例) | 原因 | 対処法 |
|---|---|---|---|
| ORA-00902 | 無効なデータ型です | DBバージョンが古い | SELECT banner FROM v$version でバージョンを確認してください。26ai または 23.x 系である必要があります。 |
| ORA-00932 | データ型の不整合… | 文字列(‘Y’)や数値(1)を混在させた | TRUE / FALSE を明示的に使用してください。 |
5. 運用・監視・セキュリティ上の注意
バージョン確認の注意点
Oracle AI Database 26ai は、内部的なバージョン番号(Release Update)として 23.26.x などを返す場合があります。
- 確認用SQL:
SELECT banner_full FROM v$version;出力にOracle AI Database 26aiまたはRelease 23.0.0.0.0 - Production Version 23.26...等が含まれていることを確認します。
SQL> SELECT banner_full FROM v$version;
BANNER_FULL
------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------
Oracle AI Database 26ai Free Release 23.26.0.0.0 - Develop, Learn, and Run for Free
Version 23.26.0.0.0
SQL>
クライアント互換性
26ai サーバーに接続する場合でも、クライアント(JDBCドライバやOCIクライアント)が古いと BOOLEAN 型を正しく解釈できずエラーになることがあります。必ず Oracle Client 23ai/26ai 対応版 を使用してください。
6. FAQ(よくある質問)
Q1: 23ai と 26ai で BOOLEAN 型の挙動に違いはありますか? A1: 基本的な SQL 仕様上の違いはありません。26ai は 23ai の後継としてブランド統合されたため、機能は互換しています。
Q2: 既存の NUMBER(1) 列を BOOLEAN に変換できますか? A2: 直接の ALTER TABLE はデータ変換エラーになることが多いため、新しい列を作成してデータを移行(CASE WHEN flag=1 THEN TRUE ELSE FALSE END で変換)することを推奨します。
Q3: インデックスは作成できますか? A3: はい、ビットマップインデックスやB-Treeインデックスを作成し、高速に検索可能です。
7. まとめ
- Oracle AI Database 26ai が最新の長期サポート版(LTS)。
- SQL で
BOOLEAN型(TRUE/FALSE)が標準で使用可能。 - コードの可読性が向上し、アプリ開発との親和性が高まる。
- 環境構築時は最新のクライアントドライバを用意すること。
[参考]
Oracle Databaseの変更、サポート終了および非推奨
本記事は Oracle AI Database 26ai を対象に解説します。
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