ASM操作ツール「asmcmd」の使い方を徹底解説

ASM

~Oracle ASMディスクグループ「DATA」の状態確認と基本操作~

Oracle ASM(Automatic Storage Management)は、Oracleデータベースに最適化されたストレージ管理機能です。
その内部構造を確認・操作するためのCLIツールが asmcmd です。

この記事では、asmcmd を初めて使う方に向けて、ディスクグループ「DATA」 を例に、基本操作をわかりやすく解説します。

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■ asmcmdとは?

asmcmd は、ASMディスクグループをファイルシステムのように操作できるコマンドラインツールです。
UNIXコマンドに似た構文で直感的に使えるため、ASM環境の点検・管理に非常に便利です。


■ asmcmd の起動方法

$ su - grid
$ asmcmd

プロンプトが ASMCMD> に切り替わります。

終了するには:

ASMCMD> exit

■ よく使う asmcmd コマンド一覧

コマンド説明
lsディレクトリ・ファイル一覧を表示
cdディレクトリを移動
pwd現在のパスを表示
lsdgASMディスクグループの状態を表示
duファイルやディレクトリのサイズを表示
mkaliasエイリアスファイルを作成
rmファイルやエイリアスを削除
helpコマンド一覧を表示

■ 使用例:ディスクグループ「DATA」での基本操作

◾ 1. ディスクグループ一覧を確認

ASMCMD> lsdg

出力例:

State    Type    Rebal  Sector  Block       AU  Total_MB  Free_MB  Name
MOUNTED NORMAL N 512 4096 4194304 102400 75200 DATA/

◾ 2. DATAグループの内容を表示

ASMCMD> ls +DATA/

◾ 3. ディレクトリを移動して確認

ASMCMD> cd +DATA
ASMCMD> ls

◾ 4. ファイルやディレクトリのサイズを確認

ASMCMD> du +DATA/ORCL/CONTROLFILE

◾ 5. 現在のディレクトリを確認

ASMCMD> pwd
[grid@restart ~]$ asmcmd
ASMCMD> lsdg
State Type Rebal Sector Logical_Sector Block AU Total_MB Free_MB Req_mir_free_MB Usable_file_MB Offline_disks Voting_files Name
MOUNTED NORMAL N 512 512 4096 1048576 10240 10134 0 5067 0 N ARCH/
MOUNTED EXTERN N 512 512 4096 4194304 30716 28132 0 28132 0 N DATA/
ASMCMD> ls +DATA/
ASM/
V19/
orapwasm
ASMCMD> ls -l +DATA/
Type Redund Striped Time Sys Name
Y ASM/
N V19/
PASSWORD UNPROT COARSE JAN 05 2024 N orapwasm => +DATA/ASM/PASSWORD/pwdasm.256.1157468903
ASMCMD> du +DATA/ORCL/CONTROLFILE
Used_MB Mirror_used_MB
32 32

■ テキスト図:DATAディスクグループの構成イメージ

+ASMディスクグループ: DATA
└── ORCL/
├── CONTROLFILE/
│ └── current.256.1122334455
├── DATAFILE/
│ └── system.257.1122334466
└── ONLINELOG/
└── group_1.258.1122334477

■ 注意点と補足

内容解説
使用ユーザーは gridASMの操作は grid ユーザーで行います
Oracle SIDが +ASM であることecho $ORACLE_SID で確認できます
管理ファイルの削除には注意rmで重要ファイルを誤って消すとDBが起動できなくなる場合があります
環境変数の設定は . oraenv+ASM 環境に正しく切り替えましょう

■ まとめ:よく使うコマンド早見表

操作内容コマンド例
ディレクトリ移動cd +DATA/ORCL/DATAFILE
ファイル一覧表示ls, ls +DATA/ORCL/CONTROLFILE
サイズの確認du +DATA/ORCL
現在位置の確認pwd
状態全体の確認lsdg


[参考]
Clusterware管理およびデプロイメント・ガイド

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