リカバリカタログはRMANのバックアップ情報を管理する重要な機能です。本記事では、リカバリカタログの作成からデータベースの登録までの詳細な手順を解説します。
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1. リカバリカタログ用のデータベース作成
リカバリカタログを管理するための専用データベースを作成します。
データベース作成後、適切な初期化パラメータを設定し、インスタンスを起動してください。
2. リカバリカタログ用の表領域作成
リカバリカタログを格納するための専用表領域 rctbs を作成します。以下のSQLを実行してください。
create tablespace rctbs datafile '/u01/app/oracle/oradata/V19/rctbs01.dbf' size 500m;
この表領域は rcuser ユーザーが利用するための専用領域となります。
3. リカバリカタログ用のユーザー作成
次に、リカバリカタログ用のユーザー rcuser を作成し、適切な権限を付与します。
create user rcuser identified by oracle
default tablespace rctbs
quota unlimited on rctbs;
4. 権限の付与
rcuser にリカバリカタログの所有権限を付与します。
grant recovery_catalog_owner to rcuser;
SQL> create tablespace rctbs datafile '/u01/app/oracle/oradata/V19/rctbs01.dbf' size 500m;
表領域が作成されました。
SQL> create user rcuser identified by oracle
2 default tablespace rctbs
3 quota unlimited on rctbs;
ユーザーが作成されました。
SQL> grant recovery_catalog_owner to rcuser;
権限付与が成功しました。
5. tnsnames.ora の設定
リカバリカタログへ接続するために、tnsnames.ora に rcatalog という接続識別子を設定します。
$ORACLE_HOME/network/admin/tnsnames.ora に以下のエントリを追加してください。
RCATALOG =
(DESCRIPTION =
(ADDRESS = (PROTOCOL = TCP)(HOST = v19single )(PORT = 1521))
(CONNECT_DATA =
(SERVER = DEDICATED)
(SERVICE_NAME = v19 )
)
)
6. RMANに接続し、リカバリカタログを作成
リカバリカタログを作成するために、RMANから rcuser で接続し、カタログを作成します。
rman target / catalog rcuser/oracle@rcatalog
RMANに接続後、以下のコマンドを実行してリカバリカタログを作成します。
create catalog;
この処理により、rcuser のスキーマにRMANのメタデータ用のオブジェクトが作成されます。
7. データベースの登録
次に、ターゲットデータベースをリカバリカタログに登録します。
rman target / catalog rcuser/oracle@rcatalog
ターゲットデータベースをリカバリカタログに登録するために以下のコマンドを実行します。
register database;
成功すると、ターゲットデータベースの情報がリカバリカタログに保存されます。
8. 設定の確認
リカバリカタログに正しくデータベースが登録されているか確認するために、以下のコマンドを実行します。
list incarnation;
出力結果に登録したデータベースの情報が表示されていれば、リカバリカタログのセットアップは成功です。
[oracle@restart ~]$ rman target / catalog rcuser/oracle@rcatalog
Recovery Manager: Release 19.0.0.0.0 - Production on 月 2月 10 18:42:03 2025
Version 19.3.0.0.0
Copyright (c) 1982, 2019, Oracle and/or its affiliates. All rights reserved.
ターゲット・データベース: V19 (DBID=2960846808)に接続されました
リカバリ・カタログ・データベースに接続されました。
RMAN> create catalog;
リカバリ・カタログが作成されました。
RMAN> register database;
データベースがリカバリ・カタログに登録されました。
リカバリ・カタログの完全再同期を開始しています
完全再同期が完了しました
RMAN> list incarnation;
データベース・インカネーション・リスト
DB Key Inc Key DB Name DB ID STATUS Reset SCN Reset Time
------- ------- -------- ---------------- --- ---------- ----------
1 16 V19 2960846808 PARENT 1 19-04-17
1 2 V19 2960846808 CURRENT 1920977 24-01-05
9. バックアップの取得と管理(オプション)
リカバリカタログが正常に機能することを確認するため、試しにバックアップを取得します。
rman target / catalog rcuser/oracle@rcatalog
フルデータベースバックアップの取得
backup database plus archivelog;
バックアップ情報の確認
list backup;
これにより、リカバリカタログを活用したバックアップ管理が可能になります。
まとめ
本記事では、RMANリカバリカタログの作成手順を詳細に解説しました。
- リカバリカタログ用のデータベース
rcatdbの作成 - 表領域
rctbsの作成 - リカバリカタログユーザー
rcuserの作成と権限付与 tnsnames.oraの設定- リカバリカタログの作成
- ターゲットデータベースの登録
- バックアップの取得と確認(オプション)
この手順を実行することで、効率的なバックアップ管理が可能になります。
[参考]
Oracle Database バックアップおよびリカバリ・ユーザーズ・ガイド 19c
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