Oracle Recovery Manager(RMAN)は、データベースのバックアップとリカバリを管理するための強力なツールです。本記事では、RMANのLIST、REPORT、DELETEコマンドの使い方について解説します。
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1. LIST コマンド
LISTコマンドは、RMANのバックアップおよびコピーの情報を表示するために使用します。
1.1 LIST BACKUP
取得したバックアップの情報を表示します。
RMAN> LIST BACKUP;
このコマンドを実行すると、データファイルや制御ファイル、アーカイブログのバックアップに関する情報が一覧表示されます。
1.2 LIST COPY
イメージコピーの情報を表示します。
RMAN> LIST COPY;
このコマンドは、データファイルや制御ファイル、アーカイブログのイメージコピーを取得している場合に、その情報を表示します。
1.3 LIST ARCHIVELOG <範囲>
特定の範囲のアーカイブログ情報を表示します。
RMAN> LIST ARCHIVELOG <範囲>;
【例】過去1日間に生成されたアーカイブログのリストを表示
RMAN> LIST ARCHIVELOG FROM TIME 'SYSDATE-1';
リカバリ・カタログのかわりにターゲット・データベース制御ファイルを使用しています
データベースdb_unique_name V19のアーカイブ・ログ・コピーのリスト
=====================================================================
Key Thrd Seq S Low時間
------- ---- ------- - --------
1 1 13 A 25-03-03
名前: /u01/app/oracle/product/19.0.0/dbhome_1/dbs/arch1_13_1153872185.ddf
2 1 14 A 25-03-03
名前: /u01/app/oracle/product/19.0.0/dbhome_1/dbs/arch1_14_1153872185.dbf
3 1 15 A 25-03-03
名前: /u01/app/oracle/product/19.0.0/dbhome_1/dbs/arch1_15_1153872185.dbf
4 1 16 A 25-03-03
名前: /u01/app/oracle/product/19.0.0/dbhome_1/dbs/arch1_16_1153872185.dbf
5 1 17 A 25-03-03
名前: /u01/app/oracle/product/19.0.0/dbhome_1/dbs/arch1_17_1153872185.dbf
6 1 18 A 25-03-03
名前: /u01/app/oracle/product/19.0.0/dbhome_1/dbs/arch1_18_1153872185.dbf
2. REPORT コマンド
REPORTコマンドは、RMANが管理するバックアップの状況を分析するために使用します。
2.1 REPORT NEED BACKUP
バックアップが不足しているデータファイルを特定します。
RMAN> REPORT NEED BACKUP;
このコマンドを使用すると、リカバリに必要なバックアップが足りないファイルを特定できます。
例えば、以下のようにリカバリポリシーに基づいて特定の冗長性条件で確認できます。
RMAN> REPORT NEED BACKUP RECOVERY WINDOW OF 7 DAYS;
この場合、7日間のリカバリウィンドウに対して不足しているバックアップを確認できます。
2.2 REPORT OBSOLETE
RMANのリカバリポリシーに基づいて、不要となった古いバックアップを特定します。
RMAN> REPORT OBSOLETE;
このコマンドを実行すると、リカバリポリシーの条件を満たさない古いバックアップが一覧表示されます。
2.3 REPORT SCHEMA
データベースの現在のスキーマ情報(データファイルのリスト)を表示します。
RMAN> REPORT SCHEMA;
このコマンドは、現在のデータファイルの情報を一覧表示し、どのファイルがどのテーブルスペースに属しているかを確認できます。
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3. DELETE コマンド
不要になったバックアップを削除するためのコマンドです。
3.1 DELETE OBSOLETE
リカバリポリシーに基づいて不要になったバックアップを削除します。
RMAN> DELETE OBSOLETE;
このコマンドを実行すると、REPORT OBSOLETEで特定されたバックアップが削除されます。
RMAN> DELETE OBSOLETE;
Recovery Manager保存ポリシーがコマンドに適用されます。
Recovery Manager保存ポリシーが冗長性1に設定されます。
チャネルORA_DISK_1の使用
次の不要なバックアップおよびコピーが削除されます:
Type Key Completion Time Filename/Handle
-------------------- ------ ------------------ --------------------
バックアップ・セット 1 25-03-03
バックアップ・ピース 1 25-03-03 /u01/app/oracle/product/19.0.0/dbhome_1/dbs/013je945_1_1_1
アーカイブ・ログ 1 25-03-03 /u01/app/oracle/product/19.0.0/dbhome_1/dbs/arch1_12_1153872185.dbf
バックアップ・セット 2 25-03-03
バックアップ・ピース 2 25-03-03 /u01/app/oracle/product/19.0.0/dbhome_1/dbs/c-2957249400-20250303-00
アーカイブ・ログ 2 25-03-03 /u01/app/oracle/product/19.0.0/dbhome_1/dbs/arch1_13_1153872185.dbf
アーカイブ・ログ 3 25-03-03 /u01/app/oracle/product/19.0.0/dbhome_1/dbs/arch1_14_1153872185.dbf
アーカイブ・ログ 4 25-03-03 /u01/app/oracle/product/19.0.0/dbhome_1/dbs/arch1_15_1153872185.dbf
アーカイブ・ログ 5 25-03-03 /u01/app/oracle/product/19.0.0/dbhome_1/dbs/arch1_16_1153872185.dbf
アーカイブ・ログ 6 25-03-03 /u01/app/oracle/product/19.0.0/dbhome_1/dbs/arch1_17_1153872185.dbf
アーカイブ・ログ 7 25-03-03 /u01/app/oracle/product/19.0.0/dbhome_1/dbs/arch1_18_1153872185.dbf
このオブジェクトを削除しますか(YESまたはNOを入力してください)。 yes
バックアップ・ピースが削除されました
バックアップ・ピース・ハンドル=/u01/app/oracle/product/19.0.0/dbhome_1/dbs/013je945_1_1_1 レコードID=1 スタンプ=1194796165
アーカイブ・ログを削除しました
アーカイブ・ログ・ファイル名=/u01/app/oracle/product/19.0.0/dbhome_1/dbs/arch1_12_1153872185.dbf レコードID=1 スタンプ=1194796918
バックアップ・ピースが削除されました
バックアップ・ピース・ハンドル=/u01/app/oracle/product/19.0.0/dbhome_1/dbs/c-2957249400-20250303-00 レコードID=2 スタンプ=1194796190
アーカイブ・ログを削除しました
アーカイブ・ログ・ファイル名=/u01/app/oracle/product/19.0.0/dbhome_1/dbs/arch1_13_1153872185.dbf レコードID=2 スタンプ=1194796927
アーカイブ・ログを削除しました
アーカイブ・ログ・ファイル名=/u01/app/oracle/product/19.0.0/dbhome_1/dbs/arch1_14_1153872185.dbf レコードID=3 スタンプ=1194796930
アーカイブ・ログを削除しました
アーカイブ・ログ・ファイル名=/u01/app/oracle/product/19.0.0/dbhome_1/dbs/arch1_15_1153872185.dbf レコードID=4 スタンプ=1194796933
アーカイブ・ログを削除しました
アーカイブ・ログ・ファイル名=/u01/app/oracle/product/19.0.0/dbhome_1/dbs/arch1_16_1153872185.dbf レコードID=5 スタンプ=1194796936
アーカイブ・ログを削除しました
アーカイブ・ログ・ファイル名=/u01/app/oracle/product/19.0.0/dbhome_1/dbs/arch1_17_1153872185.dbf レコードID=6 スタンプ=1194796939
アーカイブ・ログを削除しました
アーカイブ・ログ・ファイル名=/u01/app/oracle/product/19.0.0/dbhome_1/dbs/arch1_18_1153872185.dbf レコードID=7 スタンプ=1194796942
9オブジェクトを削除しました
3.2 削除時の確認なしオプション
通常、削除する際には確認が求められますが、NOPROMPTオプションを使用すると確認なしで削除できます。
RMAN> DELETE NOPROMPT OBSOLETE;
まとめ
本記事では、RMANのLIST、REPORT、DELETEコマンドの使い方を解説しました。
| コマンド | 説明 |
|---|---|
LIST BACKUP | 取得したバックアップの情報を表示 |
LIST COPY | イメージコピーの情報を表示 |
LIST ARCHIVELOG <範囲> | 指定範囲のアーカイブログ情報を表示 |
REPORT NEED BACKUP | バックアップが不足しているデータファイルを特定 |
REPORT OBSOLETE | 不要なバックアップを特定 |
REPORT SCHEMA | データベースのスキーマ情報を表示 |
DELETE OBSOLETE | 不要なバックアップを削除 |
RMANを活用して、効率的にデータベースのバックアップと管理を行いましょう!
[参考]
Oracle Database バックアップおよびリカバリ・ユーザーズ・ガイド 19c
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