Oracle Databaseでは、CDB(Container Database)構成が標準となっており、Oracle 21c以降ではCDB構成が必須です。本記事では、GUIのDBCA(Database Configuration Assistant)を使用し、「標準構成」と「拡張構成」の両方でCDB構成のデータベースを作成する方法を丁寧に解説します。
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📌 CDB構成とは?
Oracleのマルチテナントアーキテクチャでは、1つのCDB(親データベース)が複数のPDB(プラガブル・データベース)を格納できます。
┌────────────┐
│ CDB(親) │
└────┬───────┘
│
┌───────┴─────────┐
│ │
┌────▼─────┐ ┌────▼─────┐
│ PDB01 │ │ PDB02 │
└──────────┘ └──────────┘
(Pluggable Database)
アプリケーションやユーザーは、通常PDBに接続して利用します。
🛠 前提条件
- Oracle Databaseソフトウェアがインストール済みであること
- OracleユーザーでGUIが使用可能であること(X環境が動作している)
🚀 DBCAの起動方法
$ dbca
✅ パターン①:標準構成でCDBを作成する手順
① 「データベースの作成」を選択 → 「次へ」
② 「標準構成」を選択 → 「次へ」
初心者に最も適したシンプルな構成パターンです。
③ データベース識別子・CDB設定
- グローバル・データベース名(例:
cdb01) - SID(自動で
cdb01が入力されます) - ✅「コンテナ・データベースとして作成」にチェック
- プラガブル・データベース名に
pdb01などを入力
┌──────────────────────────────────┐
│☑ コンテナ・データベースとして作成 │
│ プラガブル・データベース名: │
│ [ pdb01 ]│
└──────────────────────────────────┘

④ 管理者パスワードの設定
- SYS/SYSTEM/PDBADMIN に使用するパスワードを入力
⑤ 記憶域の指定
- ファイルシステム or ASM を選択
- データファイルの保存先(例:
/u01/app/oracle/oradata)を指定
⑥ サマリーを確認して「完了」
🔄 作成が開始されると進行状況バーが表示されます
- 所要時間:約10〜20分程度
✅ パターン②:拡張構成でCDBを作成する手順
「拡張構成」はより詳細な設定(SGAサイズ、文字セットなど)が可能です。チューニングや運用要件がある場合はこちらを使用します。
① 「データベースの作成」→「拡張構成」を選択 →「次へ」
② テンプレートの選択
- 「汎用またはトランザクション処理」を選択
③ データベース識別子・CDB設定
- グローバルデータベース名(例:
cdb02) - SID(例:
cdb02) - ✅「コンテナ・データベースとして作成」にチェック
- プラガブル・データベース名(例:
pdb02)
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④ 管理方法の選択
- Enterprise Managerを使用しない(または必要に応じて構成)
⑤ 資格証明の設定
- SYS / SYSTEM / PDBADMIN のパスワードを入力
⑥ 記憶域オプション
- ファイルシステム or ASM の選択
- データファイル保存先を指定
⑦ 初期化パラメータの調整
- メモリサイズ(自動管理 or 手動調整)
- プロセス数
- 文字セット(例:
AL32UTF8)
⑧ データベース作成オプション
- ✅「データベースを作成する」にチェック
⑨ サマリーを確認 →「完了」
🔄 拡張構成でも作成時間は約10〜25分程度です
🧪 作成後の確認コマンド
作成後は、SQL*Plusで接続確認を行いましょう。
$ sqlplus / as sysdba
または
SQL> show con_name;
SQL> show pdbs;
📝 まとめ表
| 項目 | 標準構成 | 拡張構成 |
|---|---|---|
| 難易度 | 初心者向け | 中級者以上向け |
| CDB構成指定 | チェックボックスで簡単に可能 | 同様にチェックで可能 |
| PDB名の指定 | 入力欄に記入 | 入力欄に記入 |
| メモリ・文字セット | 自動設定 | 詳細にチューニング可能 |
| 作成時間 | 約10〜20分 | 約15〜25分 |
[参考]
4 CDBの作成および構成




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